膠原病とは、どんな病気 ?
「膠原病」は、一つの病気ではなく、全身性炎症性の免疫異常による疾患の総称です。「膠原病」は、全身の結合組織(細胞と細胞、組織と組織をのり付けしている成分) を中心に炎症が起こります。結合組織は全身の臓器に分布するため、多くの臓器に障害が現れ、様々な症状を呈し、経過は長期にわたり(慢性)ます。
「膠原病」に含まれる病気は ?
各病気は独立していて各々特徴がありますが、図のように共通性もみられます。

◎リウマチ性疾患
症状は、発熱、倦怠感、こわばり、関節痛、筋肉痛などがみられます。膠原病はリウマチ疾患の一部を占めます。
◎結合組織疾患
全身の結合組織が侵され多数の臓器が障害されます。結合組織が侵される病気は多くあり、膠原病はその一部を占めます。
◎自己免疫疾患
免疫はもともと外敵から守るための身体の仕組みですが、膠原病では自分の身体の成分を外敵と間違えて免疫反応が起こる自己免疫現象がみられます。
【膠原病およびその類縁疾患】
悪性関節リウマチ
若年性特発性関節炎
成人スチル病
顕微鏡的多発血管炎
全身性エリテマトーデス
多発性筋炎/皮膚筋炎
シェーグレン症候群
ベーチェット病
全身性強皮症
混合性結合組織病
サルコイドーシス
など
治療方法は ?
ステロイド療法、免疫抑制薬などによる治療。
日常生活は ?

膠原病は、高血圧などの病気と同じように「治癒した」とは言わず、病状を良い状態(寛解〈かんかい〉状態)にコントロールしていくことが大切です。
規則正しい生活、バランスの良い食事、疲れやストレスをためないように心がけ、症状の特徴に応じたケアを続けながら、よりよい生活を目指すことが重要です。